カウンセラー コラム1

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コラム1
カウンセリングとは… カウンセリングを“風呂”で考える(1)

ここでは、カウンセリングについての学問的な定義に重きをおかず、一カウンセラーとして私なりのカウンセリングの説明を試みたいと思います。
カウンセリングというものは、風呂で例えてみるとおもしろいと思います。みなさんがいつも入っているお風呂です。みなさんは、お風呂というとどのようなイメージがあるでしょうか?また、入浴という行為はあなたにとってどのように機能しているでしょうか?これは、意外と様々です。私が思うお風呂の機能をいくつかピックアップしてみたいと思います。
1.体を洗う。
2.定期的に入る。
3.疲れを癒す
このあたりがお風呂の基本的な機能でしょうか。

・体を洗う、について

一日を過ごせばみな多かれ少なかれ汚れます。その汚れをお風呂に入って自分で落とす訳ですが、これをカウンセリングでたとえると、日々の溜まったストレスや悩み・苦悩を軽減する機能にあたるかなと思います。お風呂に入るとさっぱりしますが、日々のストレスやいらいらを誰かに聞いてもらうと気持ちがある程度すっきりしてくる、という経験はみなさんにもあるのではないでしょうか?
お風呂の中では“自分で”体を洗いますが、同じようにカウンセリングでも“自分で”ストレスを軽減させている、ということもできると思います。カウンセリングというと、カウンセラーが癒してくれるとお思いになられる方もいらっしゃると思いますが、これは半分正解で半分間違いだと思います。風呂でいうと、体の汚れを落としてくれるのは風呂でもあり、自分でもあります。もっと分かりやすく言うと、風呂という環境がある(お風呂に入る)ということによって、自分で体を洗い汚れを落とすということがやり易くなっている、のです。

もちろん、お風呂に入って体を洗わないということも出来ます。不可解に思えるかもしれませんが、心の相談においては、そのような非合理的にも見える複雑な心の動きもありますし、人それぞれ・その時その時の流れやペースもあります。カウンセラーはそれを大事にします。言い換えれば来談者の意思や方向性を尊重するということです。また、濡れタオルで拭く等、お風呂に入らないで体の汚れを落とす手段も他にない訳ではありません。同じように、カウンセリングというものも唯一の手段ではない、ということができます。しかし、心の相談という目的の場合それは有効な手段の一つである、ということも付け加えさせてください。

お風呂という環境を利用することによって自分で汚れを落とすことがやり易くなっている…このことと、カウンセリングという環境を利用することによって自分でストレスや苦悩を軽減させ易くなっている、ということは似ていると私は思います。ここにカウンセリングを利用することの意味があるのだと思います。わざわざスポーツジムなどに通わなくても体を鍛えることはできますが、スポーツジムという環境を定期的に利用することで体を鍛え易くなるということもこの意味においては同じことだと思います。
カウンセラーは、あなたのストレスや苦悩を“あなたが”軽減させるための環境になり得る専門家なのです。なんだか少しややこしい言い方になってしまいましたね。
それでは、今日もよいお風呂に入れるといいですね

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